Ensemble Lami - profile

　「アンサンブル・ラミ」は「木管五重奏」、つまり、フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルンに、ピアノと打楽器を加えた7人で構成されています。
　基本となっている「木管五重奏」は、クラシカルの時代から続いているオーソドックスな室内楽の形態で、すでに数多くの作品があります。これにピアノと打楽器を加えることにより、バロックから現代までの幅広いレパートリーを持つことが可能になりました。
　これからの演奏家にとって、重要なレパートリーとなる現代音楽、つまり、我々の時代の音楽を理解し、演奏するためには、それ以前の音楽を熟知していることが不可欠と思われるからです。
　「７つの楽器」＝「７つの音色」、これはスペクトルの7色にたとえることができます。これらの個性的な色がいかに配色され、また混ぜ合わせれてどのような新しい色が生み出されるかが、今後の大きな楽しみです。「ラミ」はこのように、作曲家とも共同で、新しい時代の音楽を作っていきたいと思っています。
　「ラミ」のメンバーは全員が欧米で生活した経験を生かし、異なる文化を咀嚼したうえで、オールラウンド、かつインターナショナルな団体であることを理想としています。
　「アンサンブル・ラミ」はメンバー相互の理解と友情の上に結成されました。「ラミ」には"l'ami"(友)という意味もあるのです。

白尾　隆　Takashi Shirao　<フルート>

桐朋学園大学にて故林リリ子、森正、両氏に師事。西ドイツ国立フライブルグ音楽大学にてA.ニコレ氏に師事。同校を最優秀賞を得て卒業後、スイスにて故A.ジョネ氏に師事。1980年、オーストリア「インスブルック交響楽団」首席奏者に就任。1980年帰国。ムラマツフルート・レッスン・センター講師に就任。ソロ、室内楽両分野で活動する。

七澤　英貴　Hidetaka Nanasawa　<オーボエ>

桐朋学園大学にて鈴木清三氏に師事。ミュンヘン市立音楽大学にH.シュマルフス氏に師事。北西ドイツ・アカデミーにてH.ヴィンシャーマン氏に師事。1982年、西ドイツ「トーリア市立歌劇場管弦楽団」主席奏者に就任。1984年、「新日本フィルハーモニー交響楽団」副首席奏者に就任。室内楽の活動も多い。

藤井　洋子　Yoko Fujii　<クラリネット>

桐朋学園高校音楽科にて古沢裕治、二宮和子、両氏に師事。パリ国立高等音楽院にて、G.ドゥプリュ氏に師事。同校クラリネット、室内楽、両科を一等賞を得て卒業後、J.ランスロ氏に師事。1984年、第1回日本クラリネット・コンクール第1位。1985年、トゥーロン国際コンクール銀メダル。日本管打楽器コンクール第2位(1位空席）。1986年、「新日本フィルハーモニー交響楽団」副首席奏者に就任。現在「読売日本交響楽団」首席奏者、ソリストとしても活動。

田中　雅仁　Masahito Tanaka　<ファゴット>

桐朋学園大学にて戸沢宗雄氏に師事。ニューイングランド音楽院にて、M.ルジェロ氏に師事。Master of Musicを得る。ボストン大学にてS.ウォルト氏に師事。オランダ、スウェーリンク音楽院にてJ.モスタード氏に師事。「ハーグ・フィルハーモニー」、「南西ドイツ放送交響楽団」、「ベルギー国立歌劇場交響楽団」「新日本フィルハーモニー交響楽団」各首席奏者を歴任。ソリストとしてもヨーロッパ、日本各地で演奏。アムステルダム、オスロ各音楽院より招かれ指導を行う。

高野　哲夫　Tetsuo Takano　<ホルン>

国立音楽大学にて千葉馨、大阪泰久、両氏に師事。シュトゥットガルト音楽大学にてW.ガーク氏に師事。1984年より東京芸術大学管弦楽研究部講師。西ドイツ、トロッシンゲンの国際ホルン・シンポジウムに参加。「東京つの笛集団」のメンバー。室内楽の活動も多い。

角　聖子　Seiko Sumi　<ピアノ>

福岡音楽院にて末永博子氏に師事。桐朋学園高校音楽科にて山岡優子、井上直幸、両氏に師事。西ドイツ国立フライブルグ音楽大学にてE.ピヒト＝アクセンフェルト女史に師事。室内楽をA.ニコレ、H.ホリガー、両氏に師事。1984年、同校を首席で卒業、西ドイツ演奏家資格国家試験に首席で合格。以後、ベルギー、ドイツを中心に活動。1986年帰国し、ソロ、室内楽、伴奏各分野で国内での本格的な演奏活動にはいる。

小島　光　Hikaru Kojima　<打楽器>

桐朋学園大学にて小林美隆、安部圭子、両氏に師事。1975年、「新日本フィルハーモニー交響楽団」に入団。1980年、ニューイングランド音楽院にてE.ファース氏に師事。1981年タングルウッド音楽祭に参加。1981年、昭和音楽大学講師に就任。

	1988年アンサンブル・ラミ結成当時の写真とレコーディング風景
	1993年アンサンブル・ラミ　ヨーロッパ公演




「アンサンブル・ラミ　シリーズ・コンサート」東京～ミラノ～アムステルダムイタリア「NUOVE SINCRONIE」とオランダ「GAUDEAMUS財団」の招きによる、ヨーロッパ公演。全曲アンサンブル・ラミのために作曲された作品。全曲初演。 Jan Rokus van Roosendael "Shifting patterns" for Septett (1993) Giovanni Verrando "Seconda Consecutio" per Quintetto di fiati(1993) 金田潮兒　「風触 III」"Wind erosion III" pour Bsn, Pf, et Perc.(1993) Luca Macchi "Shadows in the Water"<A seeming somewhat more than view>(1993) 野平一郎「歪んだ時」"Le Temps distordu" pour quintette a vent"(1993) Bart de Kemp "Comment on Mi Mi" for Septet(1993)